封神演義聞太師、西岐にて大いに戦う(第四十三回 聞太師西岐大戰)

夜襲、聞太師の陣を混乱させる

子牙軍は夜陰に乗じて聞太師の本営を急襲する。哪吒・黄天化らが聞太師を取り囲み、黄飛虎父子は左営で鄧忠・張節と、南宮适らは右営で辛環・陶栄と激戦を繰り広げる。楊戩は後方に回り込んで兵糧に火を放ち、炎は天を焦がした。兵糧の炎上に動揺した聞太師は、子牙の打神鞭を再び受けて三昧火を噴きながら墨麒麟で戦場を離脱、鄧忠・張節に守られて敗走する。周軍はこれを追撃し、大勝を収めた。

雷震子の下山

終南山玉柱洞の雲中子は、雷震子に武王(義兄)と姜子牙のもとへ下山し功を立てるよう命じる。雷震子は道中、敗走してきた聞太師の軍と遭遇し、辛環と空中で激闘、これを退けて西岐へ向かう。子牙府に至った雷震子は素性(幼少時に文王を五関から救った燕山の雷震子であること)を明かし、武王とも対面して兄弟の再会を喜び合う。武王は雷震子の異形を案じて内庭には入れず、丞相府に留めて功に備えさせた。

聞太師、援軍を求めて金鰲島・白鹿島へ

大敗した聞太師は損害の大きさに苦悩しつつ、吉立の勧めで三山五嶽の道友に助勢を求めることを決意し、墨麒麟で金鰲島に赴く。島は無人であったが、菡芝仙に会い、道友たちが白鹿島で十の陣図を練成していると聞き、そこへ向かう。白鹿島では秦天君ら九人の道士が「十絶陣」を完成させたところで、金光聖母の到着を待って共に西岐へ向かうことになる。聞太師は金光聖母と落ち合い、共に本営へ帰還した。

十絶陣の布陣と姜子牙との論戦

聞太師の陣容が一変したのを見た子牙たちは不穏な気配を察する。翌日、聞太師は十天君を伴って布陣し、子牙に「十絶陣」を披露する。秦天君は子牙が魔家四将らを討ったことを詰り、道門同士の力比べを挑む。子牙は哪吒・黄天化・雷震子・楊戩を伴って陣を見分し、「天絶陣」「地烈陣」「風吼陣」「寒冰陣」「金光陣」「化血陣」「烈焰陣」「落魂陣」「紅水陣」「紅砂陣」の十陣を確認する。子牙は表向き「破陣できる」と応じるが、内心はこの未知の陣に策がなく苦悩する。その夜、聞太師は十天君を酒宴でもてなし、秦天君が十絶陣の詳細を語り始めるところで回を終える。