封神演義聞太師、兵もて西岐を伐つ(第四十一回 聞太師兵伐西岐)

黄天化、魔礼紅と戦い落命

魔礼紅は失った至宝の珠傘のことで気もそぞろだった。そこへ玉麒麟に乗った黄天化が挑戦してくる。黄天化は魔礼青と鎚と槍で渡り合うが、魔礼青が投げた白玉金剛鐲に後心を打たれて落馬した。駆けつけた哪吒が乾坤圏でその金剛鐲を打ち砕き、黄天化を救って城内へ引き上げる。魔礼青は宝を失い不機嫌になった。実は黄天化は既に金剛鐲で命を落としており、黄飛虎は遺骸を丞相府の門前に安置して嘆き悲しむ。

紫陽洞道徳真君による蘇生

子牙のもとに紫陽洞・道徳真君の使いの童子が現れ、黄天化の亡骸を洞へ連れ帰ると申し出る。真君は丹薬で黄天化を蘇生させ、下山の際の掟破り(肉食・服装の乱れ)を戒めた上で、宝物「攢心釘」を授け、再び西岐へ戻って功を立てるよう命じた。

攢心釘で魔家四将を討つ

黄天化は再び魔礼青に挑み、偽って敗走するふりをして攢心釘を投げつけ、魔礼青を貫いた。続いて助けに来た魔礼紅・魔礼海も同じ釘で倒す。最後に残った魔礼寿は豹皮嚢から花狐貂を出そうとするが、その正体は変化した楊戩で、手を噛みちぎられたところを黄天化の釘にとどめを刺され、魔家四将は全滅した。楊戩は本来の姿に戻って黄天化らと合流し、子牙に戦果を報告、四将の首は城頭に晒された。

聞太師、出征を決意

敗報は汜水関の韓栄を経て朝歌の聞太師に届く。太師は魔家四将全滅の報に激怒し、紂王に自ら西岐征伐を願い出て、黄旄・白鉞を授かり出陣する。出立の際、乗騎の墨麒麟が暴れて太師を振り落とす不吉な兆しがあったが、太師はこれを取り合わず出兵した。

黄花山での辛環・鄧忠らとの遭遇

太師の軍は澠池県から青龍関を経て黄花山に至る。太師が山を見物していたところ、山中の頭目の一人(藍面の鄧忠)と戦いになり、金遁で姿を消させる(太師は後から来た二将には「打ち殺した」と告げる)。続けて現れた二将(張節・陶栄)を水遁・木遁でそれぞれ見えなくし、最後に飛び来た辛環と激闘の末、山石で押さえ込んで降伏させる。聞太師は自らの正体を明かし、辛環を配下に加え、山の兵一万余のうち志願者を従えることにした。辛環の願いにより、遁術で隠した三将(鄧忠・辛環の義兄弟)を許すことも約束する。三将が山に戻り、辛環が聞太師の傍らにいるのを見て激怒するところで幕を閉じる。