封神演義散宜生、密かに費仲・尤渾に通じる(第二十回 散宜生私通費尤)
姫昌、子の肉と知りつつ食す
羑里に幽閉された姫昌は易の研究に没頭する日々を送るが、ある日琴の弦に殺気を感じ、占って我が子の死を悟る。悲しみを外に出せば身の危険が及ぶため、涙をこらえる。使者が肉餅を届けに来ると、姫昌はそれが我が子の肉と知りながら平静を装って三つとも食べ、使者は姫昌の易占の力を疑う。姫昌は密かに詩を作って哀悼するのみで、表には出さない。
費仲・尤渾への讒言と真意
紂王は費仲に姫昌評を尋ねると、費仲は姫昌を「忠にして奸を内に秘める」とし、赦免に反対する。実際にはこの時点で西岐からの賄賂はまだ届いていない。
姫発の激昂と散宜生の諫止
伯邑考の従者が朝歌から逃げ帰り、伯邑考が醢刑に処された次第を姫発に報告する。姫発は激怒して悲嘆に暮れ、大将・南宮适は挙兵して朝歌を討つべしと主張し、多くの重臣がこれに同調する。散宜生はこれを制し、むしろ南宮适を斬るべきだと強い言葉で場を鎮め、軽挙が姫昌をかえって危険にすることを説く。散宜生は費仲・尤渾への賄賂による内応工作を提案し、姫発はこれを了承、太顛・閎夭を密使として朝歌へ送る。
賄賂と紂王の心変わり
太顛・閎夭はそれぞれ費仲・尤渾に贈り物と嘆願の書状を届ける。両者はひとまず預かる形で持ち帰らせる。その後の酒宴で紂王が姫昌への疑念を口にすると、費仲・尤渾は打って変わって姫昌の忠義を称え、赦免と諸侯に対する征伐権の付与まで進言する。紂王はこれを喜び、姫昌への赦免を決める。
姫昌の帰国と黄飛虎の助言
羑里で異変を感じた姫昌は赦免を予知し、まもなく赦免の使者が到着する。姫昌は羑里の民に別れを告げ朝歌へ入り、百官の出迎えを受け、紂王より征伐権・白旄黄鉞を賜り西伯として復権する。祝宴と三日間の誇官の後、武成王・黄飛虎に招かれた姫昌は、朝廷の乱れと危険な情勢を聞かされ、早々に西岐へ立ち去るよう勧められる。黄飛虎は銅符と関所通行の令箭を与え、姫昌は夜陰に紛れて商人の姿に変装し、五関を通って西岐へ向け出立する。