封神演義第二回 冀州侯蘇護、商に反く (冀州侯蘇護反商)
(詩:忠臣の直諫を空しくする紂王を嘆く一首)
商容の諫言と美女選抜の延期
紂王は諸侯に美女百名ずつの献上を命じようとしたが、首相商容が民を苦しめる無道の政であると強く諫め、紂王はいったんこれを取りやめた。
諸侯朝覲と費仲・尤渾の専横
紂王八年、東西南北四鎮の諸侯が朝覲のため入朝した。太師聞仲が不在の間、寵臣費仲・尤渾が朝政を握り、諸侯から賄賂を取っていたが、冀州侯蘇護だけは剛直な性格から賄賂を贈らなかったため、二人はこれを恨みに思った。
費仲、蘇護の娘を推薦
四鎮諸侯を引見した紂王が改めて美女献上を望むと、費仲は冀州侯蘇護の娘・妲己の美貌を推薦した。紂王は喜び蘇護を召し、娘を後宮に入れるよう求めた。
蘇護の直諫と投獄・赦免
蘇護は正論をもって紂王を諫め、色を好むことの害を説いたため紂王は激怒し、蘇護を捕らえて処刑しようとした。費仲・尤渾が取りなし、蘇護を赦して帰国させ、恩に感じた蘇護が自ら娘を献上するよう仕向けることにした。
蘇護、反旗を翻す
赦免された蘇護は憤りのあまり午門の壁に「永不朝商」の反詩を書き残して冀州へ帰った。これを知った紂王は激怒し、崇侯虎・西伯姬昌に節鉞を授けて討伐を命じた。
姫昌の疑念と崇侯虎の出兵
姫昌は蘇護に立殿忤君の事実がないことを不審に思い、比干・崇侯虎らと議論したが、崇侯虎は詔命に従うべきだと主張して先に出兵し、姫昌は西岐へ戻って後から兵を進めることとした。
崇侯虎、冀州で敗れる
冀州に到着した崇侯虎に対し、蘇護は先制攻撃を仕掛けた。子の蘇全忠が崇侯虎方の偏将梅武を討ち取るなど冀州軍が優勢に立ち、崇侯虎軍は敗走した。
蘇護の夜襲
蘇護は副将趙丙の献策により崇侯虎の陣営を夜襲した。奇襲は成功し崇侯虎軍は大混乱に陥って多数の死傷者を出し、崇侯虎父子はかろうじて逃げ延びた。
崇侯虎父子、蘇全忠に追撃される
敗走中の崇侯虎父子は蘇全忠の伏兵に襲われ、部将孫子羽を討たれ、崇侯虎・崇応彪父子も負傷しながら辛くも逃げ切った。蘇全忠は追撃を控えて冀州へ引き上げた。