北齊書卷九 列傳第一 文襄敬皇后元氏
文襄敬皇后元氏
- 文襄敬皇后元氏、魏の孝静帝の妹。孝武帝の時、馮翊公主に封ぜられ、文襄帝(高澄)に嫁いだ。容姿と徳を兼ね備え、和敬を尽くした。河間王孝琬を生んだとき、文襄帝はまだ世子であったが、3日後に孝静帝が世子の邸に行幸し、錦綵・布帛一万疋を賜った。世子は辞退しつつも諸貴族からの祝いの品を受けたため、部屋十室が満ちるほどになった。次いで2人の公主を生んだ。文宣帝が魏の禅譲を受けると、文襄皇后に尊ばれ静徳宮に住んだ。
- 天保六年(555年)、文宣帝は次第に錯乱するようになり、后を高陽の邸に移して府庫を奪い、「兄はかつて私の妻を犯した、今こそ報いねばならぬ」と言って后を犯した。高氏一族の女性たちを親疎を問わず側近に命じて目の前で乱交させ、葛の綱で縛り魏安徳主(高氏の女)を跨がせて人に押し引きさせ、また胡人に命じて苦しめ辱めさせた。帝はまた自ら陰部を露わにして群臣に示した。武平年間、后は崩じ義平陵に合葬された。