隋唐演義第五十七回 書簡を改め竇公主は縁談を辞し、袍の襟を割いて単雄信は義絶する (改書柬竇公主辭姻 割袍襟單雄信斷義)
曷娑那可汗と竇建德軍の衝突
劉武周・宋金剛を討った曷娑那可汗は唐に協力して鄭討伐に向かう途中、花木蘭を後隊の頭領に取り立てる。道中、竇建德配下の范願と遭遇し、双方の悪口の応酬から戦闘となる。木蘭は危機に陥った可汗を救うが、竇建德の娘・竇線娘率いる女兵に敗れ、捕虜となる。
花木蘭と竇線娘の義姉妹
線娘は捕らえた木蘭を尋問するうち、木蘭が孝心から男装して従軍した事情を知り、深く感じ入って義姉妹の契りを結ぶ。同じく捕虜となった斉国遠(本名は隋の官吏出身で、後に柴嗣昌のもとで護軍校尉となった人物)から、幽州の羅成が秦叔宝を通じ単雄信に仲介を頼んで縁談を進めようとしていることを知る。
線娘、書状をすり替える
線娘は羅成が自分(線娘)宛てに書いた恋文を盗み見て、実父が既に亡き楊義臣を頼れないため、単雄信の娘・愛蓮への縁談の仲介を叔宝に頼んだものと誤解する(実際は自分自身への求婚状であった)。線娘は自らの立場(継母のもとで縁談を切り出せない事情)を思い、羅成の書状の文面を書き換えて単雄信の娘との縁談に見せかけ、国遠には見せずに送り返す。折しも竇建德からの召還命令が入り、線娘は帰国、国遠は秦叔宝のもとへ向かった。
秦王、王世充討伐を本格化
秦王は徐懋功の献策により諸将を各方面に分派し、王世充の勢力を切り崩す作戦を開始。李靖は朱燦を破り、朱燦は河南の王世充のもとへ逃げ込んだ。秦王自身は河南に進軍し、鴻溝で李靖と合流。王世充が一族に要地を分担させている様子を見て「必ず敗れる」と見抜き、谷水で鄭軍を撃破した。
秦王、五虎谷で危機に陥る
翌日、秦王は狩りの噂を聞いて魏宣武陵近くまで出向き、珍しい鳥(実は白鸚鵡)を射て深追いするうち、鄭将燕伊を討ち取るも、単雄信に追い詰められ五虎谷の断魂澗という袋小路に迷い込む。鳥に導かれ石室にたどり着き、聖僧(唐三蔵と名乗る)に匿われて難を逃れる。聖僧は秦王に四句の偈(徳を治め孝を全うすべしとの戒め)を授けて姿を消した。
追ってきた尉遅敬徳が単雄信と槊を交え、これを奪って撃退。秦叔宝・徐懋功らも合流し、王世充軍を撃退した。単雄信は徐懋功に説得されても唐に降ることを拒み、旧交の情から傷つけはしなかったものの衣の袖を断ち切って決別の意を示した。
各地の帰順
その後、王簿・程知節らの働きで伊州・黎陽・倉城が唐に降り、多くの州県が帰順した。ただし虎牢・千金堡だけはなお抵抗が続き、竇建德への救援要請の動きも察知され、徐懋功は自ら虎牢へ向かうことになった。
評語
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