隋唐演義第三十一回 薛冶児は剣を舞って歓を分かち、夫人たちは詩を題して寵を求める (薛冶兒舞劍分歡  眾夫人題詩邀寵)

綺陰院への遊幸

河道の件で埒が明かず宮に戻った煬帝を、蕭后は綺陰院の花見に誘う。夏夫人の院で歓談していると、袁寶兒ら美人たちがなかなか現れず、探させると仁智院で薛冶兒の剣舞を見物していたことが分かる。

薛冶兒の剣舞

呼び出された薛冶兒は舞を所望されて渋りつつも承知し、庭で二振りの剣を舞う。舞は次第に激しさを増し、姿も剣も見えぬほどの神技となり、傍らの棗の木を斬り倒すほどの妙技を見せる。舞い終えた冶兒は息一つ乱さず、煬帝と蕭后は大いに感嘆し褒め称える。

十六院夫人による詩会

そこへ十六院の夫人たちが揃って参上し、蕭后を主考、煬帝を副考に見立てた即興の詩会となる。夫人たちが提出した詩稿を煬帝が一首ずつ読み上げ、蕭后や他の夫人たちが評しながら、機知に富んだやり取りが続く。姜夫人の失言をきっかけに沙夫人の懐妊が明らかになり、一同で祝杯を挙げる。江夫人の詩をめぐり蕭后が「望郷の詩ではなく、君恩を思う比興の詩だ」と煬帝の読みの浅さを指摘し、座を沸かせる。賈夫人が詩作に苦しんだ様子を暴露されて笑いが起き、狄夫人・秦夫人・沙夫人・李夫人らの詩もそれぞれ評される。

夜の采配

詩会が果てると、蕭后は今宵は寶林院の沙夫人のもとへ行くよう煬帝に指示し、薛冶兒を副えとして共に侍らせることを取り決める。一同は宴を終え、それぞれの院へ帰っていく。