前漢紀前漢孝成皇帝紀二 鴻嘉元年 前20年

  • 春正月癸巳、少府の薛宣を御史大夫とした。
  • 二月壬午、初陵に行幸し、造営の徒を赦した。新豊の戯郷を昌陵県として初陵に奉じ、天下の民に爵一級を賜り、女子には百戸ごとに牛と酒、鰥寡孤独と高年には帛を賜り、滞納して納めていない者は取り立てないことにした。
  • 三月庚戌、丞相の張禹に金と安車駟馬を賜って免じた。
  • 夏四月庚辰、御史大夫の薛宣を丞相とした。薛宣は東海の人。清らかで恩情があり、威儀を好み、立ち居振る舞いは雍容として見るに足りた。ただし経術は浅く、政事に長じた。はじめ不其の丞であったころ、琅邪太守の趙貢は趙広漢の兄の子であったが、薛宣に「薛君は丞相の器だ。私の二人の子も丞相史くらいには当たろう」と言った。薛宣を孝廉に察挙し、州郡を歴任していずれの地でも名跡を立て、諸職はよく治まった。丞相となってからはやや煩瑣に過ぎると評されたが、趙貢の二人の子は丞相史に任じられた。
  • 京兆尹の王駿を御史大夫とした。
  • 年齢十歳に満たない者が争って人を殺した場合や、殊死に当たる罪を犯した場合は、廷尉に上請して報告し、死一等を減じられるようにする詔を下した。
  • 冬、真定に黄龍が現れた。