宋史卷四百五十 列傳第二百九 范天順
范天順
- 荊湖都統。襄陽包囲戦で昼夜奮戦したが、呂文煥が降伏すると天を仰いで「生きては宋の臣、死しては宋の鬼となるべし」と嘆き、守地で縊死した。定江軍承宣使を贈られ、詔には「賀蘭(軍を擁して睢陽陥落を座視した故事)や、節を失った李陵は隴の武人の恥であったが、今ここに死に場所を得た者がいる。褒め讃え恤むべきである。范天順の功烈は高くはないが忠義は誰にも奪えぬものであり、均房で舟を出した困難な役から、襄樊で堅く守った軍まで、その守りは益々堅固であった。俄州刺史の身で降将に代わるくらいなら屈せず自ら首をくくった、まさに危機に臨んで命を捧げたと言える」とある。妻は宜人に封ぜられ、二子は官に任ぜられ、白金五百両・田五百畝を賜った。