新五代史卷十八 漢家人傳第六 蔡王信

蔡王信

  • 蔡王信は高祖の従弟。高祖が太原に鎮した際、信は興捷軍都指揮使となり義成軍節度使を領し、後に許州に移った。高祖が病に伏し隠帝が嗣として立つと、楊邠らは信が京師にとどまることを望まず、信を任地に赴かせた。信は涙を流して去った。
  • 信は至る先々で貪欲・殺戮を好み、法を犯した軍士がいると、その妻子を呼び出して目の前で身を切り裂かせ、その肉を自ら食わせて血を流させながら平然と酒宴を開いた。
  • 楊邠らが誅されると信は大いに喜び、僚佐に「天は目がないのかと嘆いていた鬱屈も三年、今や主上は孤立し危うい。諸公は私に一杯勧めるべきだ」と語った。しかし変事が起こると信は憂えて食事も喉を通らなくなった。周太祖の軍が澶州で変じ、王峻が前申州刺史馬鐸に兵を与えて許州を巡検させると、信は自殺した。周太祖の即位後、蔡王を追封された(贇より先に信を伝に立てたのは、記述の便宜によるという)。