資治通鑑漢紀四十六 孝桓皇帝 永壽 三年 157年

春正月 九真の反乱

  • 春正月、天下に大赦が行われた。
  • 交州九真郡の居風県で、県令が貪欲で暴虐だったため、朱達ら県民が蛮夷と結んで反乱を起こし、県令を殺した。反乱軍は四、五千人にまで膨れ上がった。

夏四月 九真太守の戦死

  • 夏四月、朱達らはさらに九真郡城へ進攻した。
  • 九真太守の兒式がこれを迎え撃ったが、戦死した。
  • 朝廷は九真都尉の魏朗に討伐を命じ、魏朗は反乱軍を破った。

閏月 日食と貨幣改鋳論

  • 閏月晦日、日食が起きた。
  • 京師で蝗害が起き、一部の者が「民が貧しいのは貨幣が軽く薄いせいだ」として大銭鋳造を唱えたため、三公府と大将軍府に諮問された。
  • 太学生の劉陶はこれに反対し、問題は貨幣ではなく飢餓と民衆の疲弊にあると論じた。近年は蝗や害虫で作物が尽き、租税や徴発で民の生活道具まで空になっている以上、銭の大小では救えないというのである。
  • さらに、鋳銭は結局、欲深い者に奪われるだけで、民を豊かにするには労役と収奪を止めるほかないとし、民の声を聞き、天変や地変にも注意して政治を改めるべきだと上奏した。
  • この意見が通り、貨幣制度は改められなかった。

冬十一月 人事と長沙蛮

  • 冬十一月、司徒の尹頌が死去した。
  • 長沙蛮が反乱を起こし、益陽を侵した。
  • 司空の韓縯が司徒に昇り、太常の孫朗が司空となった。