西漢演義第三十八回 蕭何は月下に韓信を追う (蕭何月下追韓信)
蕭何・滕公の追跡
- 韓信出奔を知った蕭何は、壁に残された韓信の詩(不遇を嘆き、知己を求める思い)を見て焦り、漢王に断りもせず単身追跡に出る。滕公も同じ理由で後を追い、月明かりの寒溪河畔で韓信に追いつく。
- 二人の誠意に韓信は感じ入り、忠臣の稀有さを称えて漢に留まることを承知し、蕭何邸へ戻る。
漢王の怒りと蕭何の弁明
- 周勃らから蕭何逃亡の報を受けた漢王は動揺するが、蕭何・滕公が戻り、「多くの逃亡者は追わず韓信だけを追った」理由を問われる。蕭何は「他の将は得やすいが韓信は国士無双、東征を望むなら韓信なくして叶わない」と強く説く。
- 漢王はなお韓信の実績のなさ(親の葬儀もできぬ、乞食、股くぐりの恥、楚での不遇)を挙げて疑うが、蕭何は孔子の受難の故事を引いて反論し、韓信の器量を保証する。漢王は翌日改めて議すると答える。
角書開示の予告
- その夜、蕭何は韓信を訪ね、楚にいた頃なぜ范増の推挙を活かせなかったのかと問う。韓信は范増の諫言(漢王を褒中に入れるな、韓信を用いるか殺すか)が容れられなかった経緯を語り、蕭何の疑いを解くため「ある物」を見せると告げるところで終わる。