西漢演義第二十一回 范増は天象を観て興亡を知る (范增觀象識興衰)
秦降兵の虐殺
- 項羽は降兵の間で自分への不満と沛公への期待が語られているのを盗み聞き、謀反を疑って英布に命じ、章邯・司馬欣・董翳の三将を除く秦の降兵二十万人を一夜で皆殺しにした。范増の諫めも聞かなかった。
函谷関の対峙
- 樊噲の進言で沛公は函谷関を固めさせ項羽の入関を阻む。項羽は范増の勧めもあり、沛公に「懐王の約を守り兄弟の誼を保て」という書状を送りつつ武力で関を攻めさせた。
- 張良の判断で沛公は関を開いて項羽軍を迎え入れ、無用な衝突を避けた。
范増と項伯の望気
- 范増は項伯と共に夜空を観測し、沛公の陣(灞上)に帝王の気が明らかに現れているのに対し、項羽の陣は覇者としての殺気に留まると見て取る。范増は「天の兆しはあっても人事が興廃を決める」として自らの忠誠を誓う。
曹無傷の密告
- 沛公配下の曹無傷が項羽に密書を送り、沛公が関中の王を狙っていると讒言する。范増はこれに加え自らの観測結果を根拠に、早期に沛公を討つべきと項羽に進言した。