三十六計苦肉計

  • 要旨: 人は自らを傷つけたがらないため、実際に受けた害は真実だと信じられやすいという心理を利用し、自らを苦しめて偽の情報を真実に見せかけ、敵を欺く計略。

計の要点

  • 「人不自害、受害必真、假真真假、間以得行」として、自ら害を受けたと見せかけることで、偽りが真実として通り、間諜の計が成立しやすくなるとする。

按語の補足

  • 間とは敵に疑わせることであり、反間とは敵の疑いを利用してその疑いを実質化することであり、苦肉計とは自ら間者を装って人を欺くことであるとする。
  • 自分と不和のある者をあえて敵方に送り込み、内応や協力を約束させる策も苦肉計の一種であるとする。
  • 鄭の武公が胡を討つにあたり、まず娘を胡君に嫁がせ、討伐を進言した関其思を処刑して胡君を油断させた例(春秋時代、紀元前8世紀頃)、韓信が斉を攻略した際に酈食其(麗生)が斉王に煮殺された例を挙げる(楚漢戦争、紀元前203年頃)。