三國演義第九十四回 諸葛亮は雪に乗じ羌兵を破り、司馬懿は日を刻して孟達を擒にする (諸葛亮乘雪破羌兵  司馬懿剋日擒孟達)

曹真、羌兵に救援を求める

  • 郭淮の献策で、曹真は西羌国へ使者を送り、和親を条件に援軍を求める。西羌王徹里吉は丞相雅丹・元帥越吉に命じ、鉄で覆った戦車(鉄車兵)を含む十五万の兵を発し、西平関へ攻め込ませる。

関興・張苞、鉄車兵に苦戦

  • 孔明は馬岱を道案内に、関興・張苞へ五万の兵を授けて迎撃させる。
  • 鉄車を連ねた羌兵の陣形に手を焼き、蜀軍は大敗。関興は越吉に追い詰められ、馬を失い川に落ちるが、幻のように現れた亡き父・関羽の霊に助けられ、指し示された道で逃れる。張苞も同様に関羽の霊に導かれたと語り、二人は不思議を語り合いつつ孔明へ報告する。

孔明の雪中計略

  • 孔明は趙雲・魏延を伏せ、姜維に偽の敗走を演じさせる。降雪を利用し、空の陣地で琴を弾いて疑わせる計を仕掛け、雅丹・越吉をおびき出す。
  • 雪原に隠した落とし穴と伏兵で鉄車兵を混乱させ、関興が越吉を斬り、馬岱が雅丹を生け捕る。
  • 孔明は雅丹を厚遇し、蜀と羌の友好を説いて武具馬匹とともに解放する。羌軍は四散して敗走。

曹真・郭淮の追撃失敗

  • 曹真・郭淮は蜀軍撤退と誤認して追撃するが、伏せていた魏延・趙雲・関興・張苞に迎撃され、先鋒の曹遵・朱讚を討たれ大敗。曹真は援軍を求める上表をする。

司馬懿の復権

  • 魏では曹真の敗報に曹叡が動揺し、鍾繇の推挙で司馬懿が平西都督として復職、長安に召集される。

孟達の内応計画と発覚

  • 永安の李厳の子李豊が、新城太守孟達が蜀への内応を望んでいるとの報を伝える。孔明は喜ぶが、司馬懿の復職を知り、孟達が対処を誤れば命取りになると案じ、慎重を促す書を送る。
  • 孟達は司馬懿の動きを甘く見て楽観的な返書を送り、孔明はその油断に「孟達は必ず司馬懿に討たれる」と嘆く。

司馬懿、電光石火で孟達を討つ

  • 司馬懿は宛城で孟達の謀反の密告を受け、上奏の手続きを待たず即座に出兵。徐晃を先鋒に加え、行軍を急がせる。
  • 途中で孟達の密書を押収し、孔明の計略が漏れていたことを知る。
  • 申耽・申儀は偽って孟達に協力するふりをしつつ内応の準備を進め、孟達が挙兵しようとした矢先に司馬懿の大軍が到着。徐晃は攻城で矢を受け重傷を負い死去。
  • 申耽・申儀・李輔・鄧賢の裏切りにより孟達は敗死し、新城は陥落。司馬懿は長安に凱旋し、曹叡に称賛される。

張郃を先鋒に

  • 曹叡は司馬懿に節鉞を与え専断の権を授け、司馬懿の推挙で張郃を先鋒として、蜀討伐へ向かわせる。