三國演義第九十二回 趙子龍は力をもって五将を斬り、諸葛亮は智をもって三城を取る (趙子龍力斬五將 諸葛亮智取三城)
魏延の献策と却下
- 孔明は沔県で馬超の墓に弟の馬岱を喪服で参らせて祭る。
- 夏侯楙来襲の報に魏延は、子午谷を抜けて長安を急襲する奇策を献じるが、孔明は伏兵の危険を理由に退け、平坦な隴右経由の正攻法を選ぶ。魏延は不満を抱く。
趙雲、韓氏一族を討つ
- 夏侯楙の下、西涼の勇将韓徳とその四子(韓瑛・韓瑤・韓瓊・韓琪)が先鋒として鳳鳴山で蜀軍と対陣。
- 趙雲が単騎で四子と渡り合い、長男韓瑛を突き殺し、以下三子も次々に討ち取るか生け捕りにする。韓徳は逃走。
- 鄧芝の追撃も加わり西涼軍は大敗。趙雲は七十歳にして四将を斬る武勇を示す(詩でその功を讃える)。
夏侯楙の敗走と包囲
- 夏侯楙自ら出陣するが、趙雲に韓徳を討たれさらに敗走。程武の献策で伏兵の計を用い、趙雲を誘い込んで包囲する。
- 趙雲は伏兵に囲まれ苦戦するが、孔明が遣わした張苞・関興の援軍が駆けつけて包囲を破り、魏軍を大敗させる。
- 夏侯楙は南安郡へ逃げ込み籠城。趙雲・鄧芝・関興・張苞が包囲するが十日攻めても落ちない。
孔明の計略で南安・安定を奪取
- 孔明が到着し、力攻めでは時間がかかると判断。魏延・関興・張苞・密偵二名にそれぞれ計略を授ける。
- 偽の急使(裴緒と称する)を安定・天水両郡に送り、南安救援の名目で兵を動かさせる。
- 安定太守崔諒は救援に出た隙を関興・張苞に襲われ捕虜となり、魏延は安定の空城を計略で乗っ取る。
- 孔明は崔諒を優遇し、南安太守楊陵(崔諒の友人)を説かせて夏侯楙を捕らえる内応を持ちかけさせる。
- 実際には崔諒・楊陵・夏侯楙は逆に孔明を騙し討つ計を仕組むが、孔明はそれを見抜き、関興・張苞を伏兵として送り込む。
- 夜、関興は楊陵を斬り、張苞は逃げる崔諒を討ち取る。混乱に乗じて蜀兵が城内へなだれ込み、王平が夏侯楙を生け捕りにして南安を陥落させる。
- 孔明は南安に入り軍民を安んじ、崔諒を欺いた経緯を諸将に説明する。
姜維の登場
- 孔明はさらに天水郡を狙うが、太守馬遵の下にいた姜維(字伯約)が、偽の裴緒や不審な情報から孔明の計略を見破り、太守に注意を促す。