三國演義第七十二回 諸葛亮は智をもって漢中を取り、曹阿瞞は兵を斜谷に退く (諸葛亮智取漢中 曹阿瞞兵退斜谷)
徐晃の敗北と王平の降伏
- 徐晃は王平の諫めを聞かず渡河して黄忠・趙雲に挟撃され大敗。王平を責めた徐晃に対し、王平は火計で応じて陣を混乱させ、趙雲を頼って劉備に降る。劉備は漢中の地理を知る王平を得て喜ぶ。
疑兵と背水の計
- 曹操自ら漢水を挟んで対陣。孔明は趙雲に夜ごと太鼓・角笛で撹乱させ、曹操軍を疲弊させて撤退させる。
- 孔明はさらに劉備に漢水を背にした陣を敷かせ、曹操を疑心暗鬼にさせる。決戦では蜀軍がわざと敗走して馬匹・軍器を捨て、曹操が罠を警戒して撤退を命じた隙に孔明の合図で反撃し、曹操軍を大敗させる。
南鄭・陽平関の攻防
- 魏延・張飛が南鄭を奪取。曹操は陽平関に退くが、蜀軍は道を塞ぎ山を焼いて糧道を断つ。
- 許褚が護送する糧草を張飛が奇襲し、酔った許褚は負傷して敗走。曹操は自ら出陣するも伏兵に阻まれ陽平関を放棄、斜谷方面へ敗走する。
曹彰の来援と馬超の活躍
- 曹操の子・曹彰が援軍として駆けつけるが、劉封・孟達が迎え撃ち、馬超・呉蘭の奇襲で曹操軍は混乱、呉蘭は曹彰に討たれるも全体としては蜀軍優位に進む。
鶏肋事件と楊修の死
- 進退窮まった曹操は「鶏肋」を合言葉とし、その意(食うに肉なく捨てるに惜しい=撤退の予兆)を見抜いた楊修が帰り支度を進めたことが発覚し、軍心を乱した罪で処刑される。
- 楊修の才気が招いた曹操との過去の軋轢(花園の「活」字の謎、酥の分配、曹操の「夢中殺人」の見破り、曹丕・曹植の世子争いへの関与)が語られ、才によって身を誤った人物として描かれる。
- (詩:楊修の才と非業の死を惜しむ内容)
曹操の敗走
- 曹操軍は魏延・馬超の攻撃を受け、曹操自身も魏延の矢を受け前歯を折る負傷を負う。龐徳の奮戦で危機を脱するが、斜谷の伏兵にさらに追い詰められるところで回を終える。