三國演義第二回 張翼徳は怒って督郵を鞭打ち、何国舅は宦官の誅殺を謀る (張翼德怒鞭督郵 何國舅謀誅宦豎)
董卓への不満と朱雋への合流
董卓(字仲穎)の非礼に張飛が怒って殺そうとするのを劉備・関羽が制止する。三人は「同じ運命を共にする義兄弟」として、董卓のもとを離れて朱雋の軍に合流することを決める。朱雋は三人を厚遇し、黄巾の張寶討伐に加わる。
張寶討伐
劉備を先鋒に張寶軍と戦う。張飛が副将高昇を討ち取るが、張寶が妖術を使い黒雲を呼んで劉備軍を混乱させる。朱雋の策で豚・羊・犬の血や汚物を伏兵に用意させ、次戦で妖術を打ち破る。劉備が矢で張寶の左腕を射抜き、張寶は陽城に籠城。のちに味方に裏切られ討ち取られる。この間、皇甫嵩が張角の死後を継いだ張梁を討ち、張角の屍を暴いて晒し首にする。曹操も功により済南の相に任じられる。
宛城攻略
黄巾の残党(趙弘・韓忠・孫仲)を朱雋が討伐。劉備の進言(包囲を一部緩めて敵を城外に誘い出す策)により宛城を攻略。この戦で孫堅(字文台、孫武子の子孫、若い頃から武勇で知られた人物)が初登場し、趙弘・孫仲を討ち取る活躍を見せる。朱雋は戦功により車騎将軍に昇進するが、劉備は宦官への賄賂を拒んだため長く任官されずにいる。
督郵との確執
劉備が郎中張鈞に不遇を訴えたことがきっかけで、十常侍の警戒を招き、結局定州中山府安喜県尉に任じられる。着任後は民に慕われるが、朝廷の軍功者選別(実質的な宦官への賄賂要求)の使者である督郵が劉備を侮辱し、賄賂を渡さない劉備を陥れようと県吏を捕らえて脅す。これを知った張飛が激怒し、督郵を引きずり出して柳の枝で滅多打ちにする。劉備が仲裁に入るが、関羽の勧めもあり、三人は印綬を督郵の首にかけて返上し、官を辞して代州の劉恢のもとへ身を寄せる。
宮中の内紛
十常侍がますます専横を強め、皇甫嵩・朱雋も理不尽に官を奪われる。諫議大夫劉陶や司徒陳耽が宦官の専横を諫めるが、逆に投獄され獄中で殺害される。一方、孫堅は長沙の反乱(区星)を鎮圧して烏程侯に封じられる。劉虞が幽州牧として張純・張挙の乱を討伐する際、劉恢の推薦で劉備も加わり功を立て、督郵鞭打ちの罪を赦されて下密丞、さらに高唐尉に昇進、公孫瓚の推薦で平原県令となる。
何進と宦官の対立
霊帝が没する前、寵愛する王美人所生の皇子協を皇太子にしようとするが、大将軍何進(皇后の兄)を排除しようとする宦官蹇碩の策謀が発覚。何進は袁紹らの勧めで宦官誅殺を図るが、曹操は「元凶だけを罰すればよい、大がかりにすれば必ず露見する」と慎重論を唱える。何進は聞き入れず、外部の武将を都に召集する策(袁紹の献策)を採用しようとする。主簿陳琳は「危険な賭けだ」と諫めるが、何進は退け、各地の軍閥に招集の檄文を発する。曹操はこれを「愚かな策」と一笑に付す。
評語
なし