遼史卷一百十二 列傳第四十二 塔喇台

塔喇台(希達の子)

塔喇台、字は海蘭。膂力に優れ騎射を善くし、馬が躓いても倒れず、医術にも通じ、人の病を見透かすように診た。太祖はまだ即位前から目をかけ、即位後は徳哷勒の額爾竒木に任じた。太祖が鹿の醢を欲し、山林の獲物を得られる者を問うと、塔喇台は「私が取って参ります」と申し出て、宮廷の馬に乗って鹿を追い一頭射止め、さらに射ようとして馬が躓き倒れたが躍り出て弓を緩めずもう一頭を仕留めた。帝は「わが弟は万人に敵する」と大いに喜んだ。帝が心痛を患い塔喇台を召して診せると、「膏肓に瘀血があり丸薬のようだ、薬では及ばない、鍼を用いれば治る」と述べ、その通りにすると瘀血を吐き痛みが止んだ。帝は縁故により賜り物を厚くしたが、その人となりまでは知らなかった。後に埒克の乱に従い、父の希達とともに絞殺された。