六韜均兵

  • 要旨: 太公望は車・騎・歩兵の役割の違いを踏まえ、地形(易戦・険戦)に応じた戦力換算の比率と、車・騎それぞれの指揮単位・隊列の間隔を具体的な数値で示す。

車・騎・歩の役割

  • 武王が、車と歩卒、騎と歩卒、車と騎、それぞれの戦力換算比を問う。
  • 太公望は、車は軍の羽翼であり堅陣を陥れ強敵を要し敗走を遮るもの、騎は軍の伺候であり敗軍を追い糧道を絶ち機に乗じて撃つものだとし、両者は本来対等に戦うものではないとする。

戦力換算の比率

  • 平易な地での戦(易戦)の法:車一台は歩卒八十人に当たり、騎一騎は歩卒八人に当たり、車一台は騎十騎に当たる。
  • 険阻な地での戦(険戦)の法:車一台は歩卒四十人に当たり、騎一騎は歩卒四人に当たり、車一台は騎六騎に当たる。
  • 車騎は軍の武兵であり、十乗で千人を敗り、百乗で万人を敗る。十騎で百人を走らせ、百騎で千人を走らせる、これが大まかな目安だとする。

車の編成・隊列

  • 車の吏の数は、五車に一長、十五車に一吏、五十車に一率、百車に一将を置く。
  • 易戦の法では、五車を一列とし、前後間隔四十歩、左右十歩、隊の間隔六十歩とする。
  • 険戦の法では、車は必ず道に沿い、十五車で一聚、三十車で一屯とし、前後間隔二十歩、左右六歩、隊の間隔三十六歩、縦横は一里離れてそれぞれ元の道に戻るようにする。

騎の編成・隊列

  • 騎の吏の数は、五騎に一長、十騎に一吏、百騎に一率、二百騎に一将を置く。
  • 易戦の法では、五騎を一列とし、前後間隔二十歩、左右四歩、隊の間隔五十歩とする。
  • 険戦の法では、前後間隔十歩、左右二歩、隊の間隔二十五歩とし、三十騎を一屯、六十騎を一輩とし、縦横は百歩離れて元の位置に戻ると結ぶ。武王はこれに「善哉」と応じる。