六韜烏雲山兵

  • 要旨: 太公望は草木のない山頂で四面から敵を受ける不利な地形において、山の陰陽・左右いずれに拠っても反対側に備える「烏雲の陣」を組んで山城とし、車騎を機動的に配して勝機を得る術を説く。

山頂での窮地

  • 武王が、諸侯の地に深く入り、草木のない高山の盤石上で四面から敵を受ける状況で、守れば固く戦えば勝つ方法を問う。
  • 太公望は、三軍が山の高きに処れば敵に取り囲まれ、山の低きに処れば敵に閉じ込められるとし、山に拠って処る以上は必ず「烏雲の陣」を組むべきだとする。

烏雲の陣の要点

  • 烏雲の陣は陰陽(山の日向・日陰)両方に備えるもので、あるいは陰に屯し、あるいは陽に屯する。
  • 山の陽に処れば陰に備え、陰に処れば陽に備え、左に処れば右に備え、右に処れば左に備える。
  • 敵が登れる箇所には表に兵を備え、通じる谷道は武車で絶ち、旌旗を高く掲げ三軍を謹んで戒め、敵にこちらの情を知らせない。これを「山城」と呼ぶ。

実戦への展開

  • 行列が定まり士卒が陣立てを終え、法令が行き渡り奇正の配置が済んだら、各々山の表に衝陣を置き、兵に便利な場所に配し、車騎を分けて烏雲の陣を組む。
  • 三軍が疾く戦えば、敵が多数であってもその将を擒えることができると結ぶ。