六韜壘虛

  • 要旨: 太公望は敵陣の虚実や去来を見極める方法として、天道・地利・人事に通じた上での観察の重要性を説き、鼓や鐸の音・鳥の様子から敵の欺瞞(偽の人形)を見抜き、乱れた敵陣を急襲する術を説く。

敵陣の虚実を知る前提

  • 武王が、敵の塁の虚実や敵の去来をどうして知るかを問う。
  • 太公望は、将は必ず上は天道を知り、下は地利を知り、中は人事を知らねばならないとし、高きに登って下を望み敵の変動を観察すべきだとする。塁を望めば虚実が分かり、士卒の様子を望めば去来が分かるとする。

見極めの具体的方法

  • 武王がその見極め方を問う。
  • 太公望は、鼓の音がなく鐸の音もなく、塁の上に鳥が多く飛んでいても驚かず、上に気(人のいる兆し)がなければ、敵が偽の人形を並べて詐っていると知るべきだとする。
  • 敵が急に遠くまで去らず、定まらぬうちにまた戻ってくるのは、敵が士卒を急がせ過ぎたためであり、急ぎすぎれば前後の順序が乱れ、行陣も必ず乱れるとする。
  • そのような時は急いで兵を出して撃つべきで、少数で多数を撃っても必ず勝てると結ぶ。