六韜順啟

  • 要旨: 太公望は天下を治める者となるには大・信・仁・恩・権の六つが天下を覆うほど備わる必要があるとし、天下は一人のものではなく有道の者だけがそこに居られると説く。

天下を治める六つの条件

  • 大いなる度量が天下を覆って初めて天下を容れることができ、信が天下を覆って初めて天下を約することができる。
  • 仁が天下を覆って初めて天下を懐け、恩が天下を覆って初めて天下を保つことができる。
  • 権(臨機の力)が天下を覆って初めて天下を失わずにいられ、事を行って疑わなければ天の運行も事の変化もこれを動かすことはできない。
  • この六つが備わって初めて天下の政を行うことができるとする。

天下の応報

  • 天下に利をもたらす者には天下が開かれ、天下に害をなす者には天下が閉ざされる。
  • 天下を生かす者を天下は徳とし、天下を殺す者を天下は賊とみなす。
  • 天下に通じる者に天下は通じ、天下を窮させる者を天下は仇とする。
  • 天下を安んじる者を天下は頼みとし、天下を危うくする者に天下は災いをもたらす。
  • 天下は一人のものではなく、有道の者だけがそこに居ることができると結ぶ。