列女傳卷四 黎莊夫人

夫に顧みられずとも婦道を守る

  • 黎莊夫人は、衛侯の娘で、黎莊公の夫人である。嫁いだものの夫と志向が合わず、努めることも異なり、なかなか顔を合わせることもなく、ひどく不本意な思いをしていた。
  • 傅母は夫人が賢いのに公が受け入れないことを嘆き、夫人が意にそぐわぬまま、すでに見放されていながら時機を見て去ろうとしないことを憐れみ、夫人に「夫婦の道は、義があれば結ばれ、義がなければ離れるものです。今、意にそぐわないのなら、どうして去らないのですか」と言い、詩を作って「衰えに衰え、どうして帰らないのか」と詠んだ。
  • 夫人は「婦人の道は、ひたすらそれを守るのみです。あの方が私を用いないとしても、私はどうして婦人の道を離れることができましょう」と答え、詩を作って「あなたのせいでないなら、どうして道の途中にいるのでしょう」と詠んだ。最後まで貞節ひとすじを守り、婦道に背かず、君命を待った。君子はこれを認め、詩に編み入れた。

史論

  • 頌に曰く、黎莊夫人はその行いを衰えさせず貫いた。莊公と縁が薄く、扱いも思わしくなかったが、傅母が去るよう勧めても、「式微」の詩を作って自らの志を示し、最後まで一途に守り抜いて、決して帰ろうとしなかった、という。