高士傳卷一 商容
出自
- 商容は出身不詳の人。
老子への遺言
- 病に伏した商容に、老子は弟子たちへ遺すべき教えを尋ねた。
- 商容は「故郷を通るとき車を降りることを知っているか」と問い、老子が「古きを忘れぬ心か」と答えると頷いた。
- 続けて「高い木の前で小走りになることを知っているか」と問い、老子が「年長者を敬う心か」と答えると、また頷いた。
- 商容は口を開けて「わが舌はまだあるか」と尋ね、老子が「ある」と答えると、「わが歯はまだあるか」と尋ね、老子は「ない」と答えた。商容が「分かるか」と問うと、老子は「剛なるものは失われ、柔なるものが残るということか」と答えた。
- 商容は「ああ、天下の道理はすべてここに尽きている」と嘆じた。