間書覘・諜・中詗・偵候・細作 ― 呼び名のさまざま

  • 『禮記』ではこれを「覘」という。

事例

  • 覘(『禮記』檀弓) ― 晋が宋を偵察させた者が帰って晋侯に報告した。「陽門の門番の下士が死んだとき、司城の子罕が哀しんで哭し、民がそれに感服していました。まだ伐つべきではありません」。孔子はこれを聞いて「善いかな、国を覘るとはこのことだ」と言った。
  • 諜(『鶡冠子』王鈇篇) ― 「諜、もって相止むるに足る」。
  • 中詗(『史記』淮南王伝) ― 淮南王には陵という娘がいた。聡明で弁が立ち、王は陵を可愛がって多額の金銭を与え、長安で「中詗(内偵)」をさせ、帝の側近と関係を結ばせた。
  • 孟康注 ― 「詗は音が偵。西方の人は反間を偵という。王は娘を偵にしたのである」。
  • 顔師古注 ― 「詗とは、うかがい探ること。詗の意は偵と同じで、音だけが異なる」。
  • 按 ― 『唐書』李思行伝に「唐公が兵を起こそうとして長安を覘詗させた」、張説伝に「時事を窺詗す」とある。音義はいずれも上声で、師古の読みに従う。
  • 偵候(『後漢書』循吏伝) ― 「偵候の戍卒を止む」。『左傳』注に「諜者はまた遊偵ともいう」。
  • 細作(郭璞・杜預の注) ― 郭璞『爾雅』釋言注に「間とは、いまでいう細作である」。杜預『左傳』宣公八年注に「諜とは往来して間諜する者。いまこれを細作という」。