西夏書事卷四 宋太宗 雍熙元年 984年
地斤沢での再起と敗走
- 継遷は地斤沢に潜伏した。宥州攻めに失敗した後も地斤沢に留まり、水草に恵まれた地で勢力を養った。
- 夏五月、党項の哶嵬族が帰順を願い出た。南山諸族と結び乱を企てていた酋長乜崖が部族を率いて降り、継遷は張浦を遣わして受け入れた。
- 秋七月、王庭鎮を掠奪した。夏州西北の蕃部集住地を襲い多数を捕虜としたが、夏州から駆けつけた尹憲は間に合わなかった。
- 九月、知夏州尹憲と都巡検使曹光実が地斤沢を急襲し、継遷は母・妻を残して逃走した。継遷が四方に兵を出して騒がせていたところ、尹憲・光実は所在を突き止め夜襲をかけ大破し、継遷は弟継冲とともに逃げたが妻と母の罔氏は捕らえられた。
- 冬十二月、黄羊平に兵を集めた。継遷は敗戦後も転々としながら西人の同情を得て再起を図り、豪族に呼びかけて黄羊平に屯し、羌豪野利氏らが娘を娶らせるなど再び勢力を得た。