十六国春秋北涼錄三 沮渠安陽侯

仏典への専心

  • 沮渠安陽侯は蒙遜の従弟で、意志強く書記に通じた人物であった。曇無讖の弘法を機に仏典に専心し、若い頃に于闐国で天竺の法師仏駄斯那から禅の秘要を受けた。

訳経僧としての後半生

  • 高昌で得た「観音経」「弥勒経」を河西で漢訳し、魏の西涼併合後は宋へ逃れ、丹陽尹孟顗や竹園寺の尼慧濬(尼の姓は陳、山陰の人)の求めに応じて禅経五巻や「仏母般泥洹経」を訳出した。妻子を持たず欲や利得に無縁な生き方で僧俗に敬われ、後に病で没した。