十六国春秋蜀錄四 張寳

梓潼奪還の計略

  • 張寳、略陽の人。雄に仕え別将となった。天水の訇琦らが叛き太尉離を殺した際、寳の弟の全は琦の一党にいた。雄は寳に「もしそなたが梓潼を取り戻せれば、私は李離の官位をもってそなたに報いよう」と告げた。寳は元来凶猛であったため、逆に奸計を用い、まず人を殺してから逃亡し梓潼の琦のもとへ奔った。琦らはこれを信じ心腹として委ねた。折しも益州刺史羅尚が使者を梓潼へ遣わし琦らを労おうとすると、琦らは出て迎えたが、寳はその後ろから門を閉ざした。琦らは巴西へ逃げ、こうして梓潼を得た。雄は即日、寳を太尉に任じた。