十六国春秋前涼錄六 隂澹

陰氏の悲劇

  • 陰澹、燉煌の人。弱冠にして才行忠烈、州は治中従事に招いた。澹は身を割いて冤罪を訴え、軌は股肱の臣として重用し機密に参与させ、督護参軍武威太守に転じさせた。軌が涼州を保てたのは澹の功によるところが大きかった。澹はかつて索紞に占夢の書を求めたが、紞は実は書などなく父老から口伝で学んだだけだと述べ、結局与えなかった。
  • 駿が即位すると、澹の弟の鑒が鎮軍将軍となったが、駿は陰氏の一族が強盛で功も多いことを忌み害しようとし、その主簿魏纂を唆して鑒が謀反を企てたと誣告させ、自殺を強いた。これにより大いに人心を失った。まもなく駿は病を得て鑒が祟りをなす夢を見て死んだ。その後三年して、纂もまた病に伏し鑒が傍らにいる夢を見て死んだ。