十六国春秋前燕錄十 劉洛

生涯

  • 劉洛、中山浦陰県の人。県から出征を割り当てられたが弟の興が密かに代わりに従軍し、その後脱走して帰った。県は洛の本名で興を捕らえ斬ろうとしたところ、洛は郡へ自ら出頭し「脱走したのは興自身だが、興の身代わりを願い出たのは私だ」と申し出た。洛はさらに自分こそ正名(本来の徴用対象)であるから刑に服すべきだと主張、兄弟が互いに死を望んで争ったため、刑の適用に疑義が生じ有司はこれを詳しく暐に上奏した。暐は「洛は徴用に応じるべきところを興を身代わりに立てて留まり、興は名を偽って逃亡した、本来ならいずれも極刑に処すべきだが、兄弟が互いに死を競い合うその情義は嘉すべきものだ、特に赦すべきである」と裁定した。