十国春秋卷九十九 閩十 列傳 呉翁

占卜で二将を導く

  • 呉翁は建州の人である。占いをもって五夫里に隠れ住んでいた。これより先、張・陳という二人の将が、ある事によって南唐に奔っていた。天徳の時、唐の軍に従って建州を攻め、その地に軍を駐屯させた際、翁を召してこれを占わせると、翁は「吉である」と言った。ほどなく天徳帝が降伏し、二将は軍を班(かえ)す途中で再び五夫里を通りかかり、翁を召して語り合った。それによってその山を名づけて「居賢山」と言った。(二将は)翁に「私は人間の事を棄てて、あなたと林泉の交わりを結びたいが、よろしいか」と言った。翁はそこで二将のために山の傍らに住居を占い定め、長生久視(不老長寿)の道を学ばせた。後に皆百余歳にして没した。今もその地はなお「将軍巌」と称される。