十国春秋卷九十九 閩十 列傳 僧道熙

問答の機辯

  • 僧道熙(本貫は底本に欠字となっており未詳)は、初め潭州の保福禅師とともに、王の従子である延彬に書を献じた。彬はこの時太尉を加えられ泉州刺史であった。「漳南和尚は近頃また人のために説くことがあるか、ないか」と問うと、道熙は「もし『人のためにする』と言えば和尚を辱めることになり、もし『人のためにしない』と言えばまた(和尚を)辱めることになります」と言った。太尉延彬はしばらくしてまた「驢馬が来るか、馬が来るか」と問うと、道熙は「驢馬と馬とは道を同じくしません」と言った。その機知の弁舌はこのようであった。