十国春秋卷九十六 閩七 列傳 林仁翰
重遇を斬り文進を討つ
- 林仁翰は景宗に仕えて南廊承旨となった。
- 朱文進が連重遇とともに景宗を弑して自立すると、仁翰はその一党に語って言った、「われらは代々王氏に仕えてきた。今、賊臣に制せられている。富沙王がここに至った時、どんな顔をして会おうか」と。
- (仁翰は)その徒三十人を率い、甲を着て重遇の邸に趨った。重遇はまさに厳重に兵を備えて自衛しており、三十人の者たちはこれを望み見て次第に逃げ散った。
- 仁翰は槊を執って真っすぐに進み、これを刺してその首を断ち、衆に示して言った、「富沙王がまもなく到着される。お前たちは一族皆殺しにされるぞ。今、重遇はすでに死んだ。どうしてすぐに文進を捕らえて罪を贖おうとしないのか」と。
- 衆は勇み立って従い、ついに文進を斬った。そして殷(王氏の後継)の将である呉成義を迎えて福州に入れた。
- その後、仁翰は天徳帝に謁見したが、賞賜はかなり薄かった。仁翰はついに自らその功を語ることはなく、人々はこれによって彼を評価した。