十国春秋卷六十四 南漢七 列傳 謝傑
謝傑
- 謝傑は、当時は高州刺史であった。境内に虎が多く、夜、城郭の中に入って荒らし回り、人々は安んじて暮らせなかった。謝傑はある日、沐浴して城隍神の廟に詣で、酒を捧げて祝って言った、「愚かな民に何の罪があってこの虎の害に遭わねばならないのか。これは刺史たる私に徳の教化が足りないためである。願わくば虎はただ刺史のみを食らい、愚かな民を傷つけることのないように」と。そこで左右の者を退け、独り殿庭に宿った。その夜、時刻は三更(深夜)となり、廟の東南の隅に突然物音がして、雷のような吼え声がしばらく続いてやんだ。夜明けにこれを見ると、数頭の虎がことごとく死んでいた。