十国春秋卷四十五 前蜀十一 列傳 韓伸

生涯

  • 韓伸は渠川の人である。酒を飲むことを善くし、亀卜(亀甲による占い)に長じ、王侯の門に遊謁した。常に亀甲を一つ懐にして、あらかじめ翌日の兆しを占い、吉と出れば博打をし、凶と出ればしなかった。またある地方が吉であると占えば、すぐにそこへ行き人から金銭を取り立てるさまは、まるで徴税・催促のようであった。
  • 性格は落魄として不羈(束縛を受けない)であった。ある日、博打に集まり酒を豪快に飲んでいたところ、その妻が女僕を率いて背後から韓伸の頭を打った。韓伸はそれと知らずに『池水清』の辞を朗々と歌い続けたので、世間ではこれを戯れて韓伸を「池水清」と呼んだ。