十国春秋卷十九 列傳 鄂國公從謙

鄂國公從謙

  • 從謙は元宗の第九子、後主の同母弟である。数歳で奕碁(囲碁)の詩を作り思致(趣向)があった。後主はこれを賞嘆した。歴封して鄂國公・宜春王となり、吉王に進み、出でて江州に鎮した。貶して制度を降すに及んでなお鄂國公に降された。宋に帰って右領軍衛大將軍神武統軍となり、遷って右龍武大將軍となった。隋・復・成三州を知ることを歴任し、上表して名を從誧と改めた。淳化五年、貧しく自ら給することができないことを言上し、外任を求めて本官をもって武勝軍行軍司馬に充てられ、月ごとに俸銭三萬を給された。子の仲偃は宋の大中祥符八年に進士に挙げられた。從謙は風采整峭(整い厳格)で頗る豪挙倜儻(気概があり束縛されない)であった。また材性は夙成(早熟)で雅に書法をよくした。製撰することが多く具藁(下書き)せず、常に戯れに「夏清侯傳」を作り甚だ時に称された。