封神演義武王、列国の諸侯を封ずる(第一百回 武王封列國諸侯)

飛廉・惡来の処刑と封神

飛廉・惡来は轅門外で斬首される。子牙は封神台に戻り、柏鑑に命じて二人の魂を壇に呼び出し、生前の佞臣ぶりを咎めつつ「冰消瓦解の神」に封じる。子牙はこれで封神を終え、百官を率いて西岐に帰る。

李靖ら七人の帰山

武王は朝議で、封神を終えた子牙から、諸侯・功臣・門人への論功行賞を急ぐよう進言される。そこへ李靖・楊戩・金吒・木吒・哪吒・韋護・雷震子の七人が進み出て、もとは山中の修行者であり、劫運を助ける使命を終えた今、師命に従って山へ帰りたいと願い出る。武王は強く引き留めようとするが、七人の意志が固いことを知り、翌日南郊で盛大な餞別の宴を催すことを約束する。宴では武王自ら杯を勧めて別れを惜しみ、七人は感謝を述べて去る。七人はのちに肉身のまま仙籍に列せられたと伝えられる。

諸侯・功臣の分封

子牙・周公旦は武王に、諸侯・功臣・帝王の後裔への分封を急ぐよう奏上する。武王は太王・王季・文王を天子として追号し、功臣や旧王朝の子孫を公・侯・伯・子・男の五等爵に封じることとし、周公旦が金殿で次々と封国を宣する。魯(周公の子・伯禽)、斉(太公望)、燕(召公奭の子)、魏(畢公高)、管・蔡・曹・郕・霍・滕(武王の弟たち)、衛(武王の同母弟・康叔)、晋(武王の子・唐叔虞)、呉・虞・虢(周室の一族)、楚(鬻熊の後)、許・秦・莒・紀・邾・薛・宋(微子啓)・杞(夏禹の後)・陳(舜の後)・薊(堯の後)・高麗(箕子)など、由来の異なる七十二か国が封じられ、南宮适・散宜生・閎夭らにもそれぞれ領地が与えられる。功臣・親王を集めた祝宴が催され、宝物や金銀も分け与えられる。

遷都と論功の終幕

武王は鎬京を都と定めて召公に遷都を命じ、太公望(子牙)には高齢を理由に厚く賜り物をして斉国へ帰らせ、諸侯の長として専征の権を与える。子牙は斉に赴く途上、かつて世話になった宋異人(既に死去)の子に使者を送って恩義を謝す。斉に至った子牙は善政を敷いて国を大いに治めた。後日談として、子牙の死後は子の呂伋が継ぎ、のち桓公・管仲の代に覇を唱えたこと、武王の崩御後は成王を周公が輔けて内乱を鎮め、周室が八百年続く基業を開いたことが語られ、子牙の封神の功と周公の輔佐の功を讃える詩をもって物語は結ばれる。