封神演義鄭倫、将を捉え汜水を取る(第七十六回 鄭倫捉將取汜水)

韓昇・韓變の萬刃車

  • 汜水関の総兵韓榮は形勢不利を悟り、荷物をまとめて関を捨てようとする。長子の韓昇・次子の韓變はこれを諫め、忠義を尽くして戦うべきだと主張する。
  • 二人はかつて陀頭・法戒に師事し、「萬刃車」という秘術を授かっていた。紙細工の風車を回すと風火と無数の刃が現れる代物で、三千の兵に持たせて操練していた。
  • 韓昇兄弟は三千の萬刃車兵を率いて出関し、姜子牙軍と交戦。魏賁が誘い出され、萬刃車の風火・刃の猛攻で周軍は大敗し、七、八千の死傷者を出す。
  • 韓榮は昼間の戦いでは道術者に備えを崩せないと考え、夜討ちに切り替える。

夜討ちと鄭倫の生け捕り

  • その夜、韓榮父子は萬刃車の兵で周の陣営を急襲、油断していた周軍は大混乱に陥り多数の死傷者を出す。武王は毛公遂らに守られてかろうじて難を逃れる。
  • 韓昇・韓變は夜明けまで子牙を追撃するが、糧秣を運んできた鄭倫と遭遇。鄭倫は鼻から白光を放つ秘術で二人を馬から落とし生け捕りにする。護符が解けると萬刃車の風火の力も消え、韓榮軍は総崩れとなり関に退く。

韓榮父子の最期

  • 子牙は鄭倫の功を喜び、翌日汜水関に迫って韓榮に降伏を促す。韓榮は二子の助命と引き換えに開城を申し出るが、韓昇は父に節を曲げるなと諭す。
  • 子牙は韓昇・韓變を斬らせる。それを見た韓榮は城壁から身を投げて自害する。父子三人の忠節を後人が詩に讃えたと伝える。
  • 汜水関は開城し、武王・子牙の軍が入城、府庫を検め、民を安んじ、韓榮父子を厚く葬る。

哪吒、三頭八臂を得る

  • 乾元山金光洞の太乙真人のもとに玉虚宮からの使いが至り、誅仙陣の会戦へ参じるよう告げられる。真人は先に哪吒を下山させることとし、餞別に酒三杯と火棗三顆を与える。
  • 哪吒は洞を出た途端、左右に次々と腕が生え、頭も三つに増えるという異変に見舞われ、太乙真人に問いただすと「三頭八臂の妙術」を授けたのだと笑って明かされる。
  • 真人は乾坤圏・混天綾・火尖鎗二本・九龍神火罩・陰陽剣を持たせ、隠現自在の術も伝授。哪吒はこれらを携えて汜水関へ向かう。

誅仙陣への集結

  • 子牙は界牌関攻略を前に、師の予言「界牌関下遇誅仙」を思い出し慎重になる。黄龍真人が訪れ、誅仙陣の前に蘆篷を建てて各方の真人・異士を迎えるよう勧める。
  • 三頭八臂となった哪吒が関に入り、李靖がこれを確認して子牙に報告、皆に喜ばれる。
  • 蘆篷が完成すると、広成子・赤精子・懼留孫・文殊広法天尊・普賢真人・慈航道人・玉鼎真人・雲中子・太乙真人・清虚道徳真君・道行天尊・霊宝大法師ら闡教の仙人たちが続々と集まり、陸圧道人も加わる。誅仙陣・万仙陣を最後に劫運が満ちると語られる。
  • やがて燃燈道人が到着し、誅仙陣の所在を示す。多寶道人が掌心雷で紅気を開いて陣容を現し、蘆篷の一同はその凶々しい陣気に息を呑む。門人たちも陣前まで見に行き、驚き恐れながらも立ち去りがたく見入る。