封神演義土行孫、騎を盗みて身を陥す(第七十五回 土行孫盜騎陷身)

余化、雷震子を傷つける

余化は再び出陣し、雷震子を化血刀で負傷させる。雷震子は仙杏から生まれた翼のおかげで一命は取り留めるが、口が利けぬほど衰弱する。子牙は連敗に「免戦牌」を掲げて出陣を控えさせる。

楊戩の登場と余化との対戦

督糧から戻った楊戩は免戦の理由に疑問を持ち、子牙に免戦牌を下げさせて出陣する。余化と渡り合い、化血刀で肩を負傷するが元神を遁して致命傷を免れ、正体不明の毒を確かめに師の玉鼎真人のもとへ向かう。

蓬萊島での丹薬の窃取

玉鼎真人は刀傷が「化血刀」によるもので、解毒には蓬萊島の一気仙余元が持つ丹薬しかないと告げる。楊戩は変化の術で余化本人になりすまして余元を訪ね、事情を偽って丹薬をせしめる。帰路、正体に気づいた余元に追跡されるが、楊戩は哮天犬をけしかけて撃退し、丹薬を持ち帰る。

余化の最期

雷震子・哪吒はそれぞれ丹薬で回復する。楊戩は再び余化と対戦し、丹薬の効いた雷震子も加勢して余化を追い詰め、最後は楊戩の刀で討ち取る。

一氣仙余元の登場と子牙との対決

弟子の死を知った余元は自ら汜水関に下り、子牙・李靖・韋護と激戦を繰り広げる。子牙の打神鞭と李靖の鎗で傷を負い、五雲駝で逃げ帰る。

土行孫、五雲駝を盗んで捕らわれる

土行孫は余元の乗騎・五雲駝に目をつけ、独断で夜に汜水関へ忍び込んで盗み出すが、関内をさまようばかりで脱出できず、目覚めた余元に捕らえられる。韓榮の命で如意乾坤袋に詰められ火あぶりにされかけたところを、師の懼留孫が駆けつけて袋ごと救い出す。

軍規違反の裁き

子牙は無断行動を犯した土行孫を軍法により斬ろうとするが、懼留孫の取りなしで戴罪立功として許される。

余元の再捕縛と処刑の失敗

翌日、懼留孫を名指しして挑発してきた余元を、子牙が引きつけたところで懼留孫が綑仙縄で捕らえる。しかし刀でも杵でも余元を殺すことができず、子牙と懼留孫は鉄櫃に入れて北海に沈めることにする。

碧遊宮への逃亡と穿心鎖

金水相生の理により鉄櫃から水遁で脱出した余元は、碧遊宮の紫芝崖に逃げ込み金靈聖母を通じて通天教主に助けを求める。教主は綑仙縄を解いてやり、「懼留孫を傷つけずに捕らえてこい」と穿心鎖を授ける。

余元、陸壓道人に討たれる

余元は再び汜水関に下り懼留孫を名指しして挑むが、子牙が応戦しているうちに懼留孫が再び綑仙縄で捕らえる。処刑を思案しているところへ陸壓道人が現れ、飛刀で余元の首を落として封神台へ送る。

韓榮、関の放棄を決意

一気仙の死を知った韓榮は、周に降ることも戦い続けることもできぬまま、印綬を残して汜水関を捨てて逃げることを決意し、家財の運び出しを始める。これを知った二人の息子が父のもとへ駆けつける場面で本回は終わる。