北史卷二十 列傳第八 莫題

莫題

  • 代の人。多智で才用があった。初め幢将として禁兵を領した。道武帝の慕容宝征討の際、宝が夜に営を犯し軍中が驚愕、京師まで敗報が伝わり動揺する中、南安王元順が国事を代行しようとしたが、題は「大事を軽々しく行えば禍を招く」と諫めこれを止めた。のち高邑公に封ぜられた。窟咄が南鄙を侵した際、題は密かに帝への忠誠に二心を抱き、窟咄に矢を送って「三歳の犢(子牛)に重い荷は負えぬ」と伝えた――窟咄が年長で道武帝が若いことを喩えたものであった。帝はこれを恨みに含みつつ、後日題の傲慢な振る舞いが人主を気取っていると告げられると、密かに人を遣わしその矢を示し「三歳の犢は重載に勝えぬか」と告げた。題は詔を奉じ父子で相対して泣き、翌朝、刑に処された。