北齊書卷九 列傳第一 後主皇后胡氏
後主皇后胡氏
- 後主皇后胡氏、隴東王胡長仁の娘。胡太后は自らの母儀の道を失ったことを深く恥じ、後主を喜ばせようと考え、宮中でこの胡氏を着飾らせて帝に見せた。帝は果たして喜び、弘徳夫人に立て、左昭儀に進めて大いに寵愛した。斛律皇后が廃されると陸媪は穆夫人を代わりに立てようとしたが太后は許さず、祖孝徴が胡昭儀を立てるよう請い、ついに皇后に登った。陸媪はもともと胡氏の擁立に賛成せず、心は穆夫人にあったため、後に太后の前で色をなして「あの姪め、あのようなことを言うとは」と言った。太后が何を言ったのか尋ねると「言えません」と答え、なおも問い詰められて「太后の行いには多くの不法があり、模範とはなりがたい、とあなたに申しておりました」と答えたという。太后は大いに怒り、皇后を呼び出して髪を剃らせ実家へ送り返した。帝はこれを思い、たびたび品物を贈って意を通じた。後に廃后の斛律氏とともに宮中に召されたが、数日で鄴が陥落した。その後改嫁したという。