元史卷一百九十二 列傳第七十九 段直
段直(字正卿)
- 段直は字を正卿、澤州晋城の人。至元11年(1274年)河北・河東・山東で盗賊が横行し、直は郷党族属を集めて塁を結び自衛した。世祖が大将に命じ晋城を攻略させると、直はその衆を率いて帰順し、幕府は制を承けて直を潞州元帥府右監軍に任じた。後に論功行賞で分土世守を命じられ、直は金符を帯び澤州の長官となった。
- 澤の民は多く避難して戻らない者があり、直はその田廬を親戚・隣人の戸に籍させ「業主が至れば分けて返す」と約束した。逃亡した民はこれを聞いて多く戻り、田廬をもとの通り返還した。もともと財産のない者には粟を出して賑わせ、他郡に俘掠された者は財貨で購って救った。兵で死んで暴露していた者は収めて埋葬した。まもなく澤は楽土となった。
- 大いに孔子廟を修め、田千畝を割いて書1万巻を置き、儒士の李俊民を招いて師とし、四方から学びに来る者を招いた。5、6年の間に、経学に通じて選ばれた学子は122人に上った。在官20年、多くの恵政を施し、朝廷は特に本州学校事の提挙を命じたが、拝命前に卒した。