元史卷一百三十五 列傳第二十二 實喇巴圖爾

實喇巴圖爾

  • 実喇巴圖爾は阿蘇特氏。父の伊勒達穆は憲宗の時、阿蘇十人を領して入覲し阿都齊に任じられ、世祖の哈喇の地征討に従い戦うこと数度勝ち、烏蘭哈達でその功が上聞され俘虜一口を賞に賜わった。後に金瘡が発し卒した。実喇巴圖爾は托博の地から帰参し、帝は特に白金・楮幣・牛馬等の物を賜わった。至元二十一年(1284年)、丞相バヤンの南征に従い功があり、なお阿都齊を務めた。帝がかつて海青を放って「新しく獲た者を賞す」と言うと、実喇巴圖爾は弓を引いて兎二羽・禽二羽を射止め献上し、鮫皮の帯や貂裘を賞され、尚乗寺少卿・阿蘇千戸に任じられた。二十四年(1287年)、武略将軍・阿蘇軍千戸を授かり金符を賜わった。納延の叛乱の際、諸王ホヤルに従い征討し力戦して功があり、納延平定後、金腰帯・銀交牀等を賞された。二十五年(1288年)、武徳将軍・尚乗寺少卿兼阿蘇千戸に進み、吉爾丹等を征討し破ってその駝馬等を守った。成宗はその功を嘉し軍二千を益し、叛王托克托を討ちこれを生け捕りにして功により賞を受けた。大徳六年(1302年)卒。子の諾海齊が職を襲い、至大二年(1309年)、宣武将軍・右衛阿蘇親軍都指揮使に進み三珠虎符を賜わり、泰定二年(1325年)、明威将軍を加えられた。