大唐西域記摩訶剌侘國
- 要旨: 摩訶剌侘国は勇猛で信義を重んじる独立独歩の気風の国で、戒日王もついに征服できなかったと記す。
地理と風俗
- 周囲六千余里、大都城は大河西岸に周囲三十余里、土地は肥沃で農作物が豊かとする。
- 人々は体格が大きく誇り高く、恩には必ず報い怨みには必ず報復するという気風で、決死の勇士や象兵を擁し、戒日王の遠征にも屈しなかったとする。
- 王は刹帝利種の補羅稽舎で、仁慈と統率力を兼ね備えるとし、伽藍百余か所、僧徒五千余人が大小二乗を兼学し、天祠百か所に多数の異教徒がいるとする。
阿折羅伽藍と石窟
- 国東境の山中の阿折羅伽藍は、阿折羅(所行)阿羅漢が、女性に転生した亡母を教化し出家させたことへの報恩として建立したという逸話を記す。
- 伽藍の大精舎には高さ七十余尺の石仏像があり、七重の石蓋が浮いたように支えなく重なるという不思議な構造を持つとし、釈迦の本生譚を刻んだ石壁装飾があるとする。
- 陳那菩薩がかつてこの伽藍に滞在したとする。