大唐西域記珠利耶國
- 要旨: 珠利耶国は荒廃し盗賊が横行する国で、提婆菩薩と阿羅漢の問答の逸話を伝える。
地理と現状
- 周囲二千四、五百里、大都城は周囲十余里、土地は荒れ人口が少なく盗賊が横行するとする。
- 気候は温暖だが風俗は乱れ人々は荒々しく外道を崇めるとし、伽藍は荒廃し僧徒はわずか、天祠数十か所に裸形の外道が多いとする。
- 城東南の無憂王建立の仏塔は釈迦が神通を現し説法した場所とする。
提婆菩薩の逸話
- 城西の故伽藍は、提婆菩薩が嗢呾羅(上)阿羅漢と問答した場所とする。
- 質素な羅漢のもとを訪れた提婆が、七度の問答の末に羅漢を沈黙させると、羅漢はひそかに兜率天の弥勒菩薩に答えを求め、弥勒から「提婆は未来に仏位を継ぐ者だ、敬うべきだ」と告げられて深く敬意を示したという逸話を記す。