大唐西域記弗栗恃國
- 要旨: 弗栗恃国は釈迦が漁師たちを教化した逸話で知られる国と記す。
地理と風俗
- 周囲四千余里、東西に長く南北に狭い地形で、土地は肥沃、気候はやや寒く人々は気短で多くは外道を信じるとする。
- 伽藍十余か所、僧徒千人足らずが大小二乗を学び、天祠数十か所に多くの異教徒がいるとする。
- 大都城(占戍拏)は多くが崩れているが、旧宮城には三千余家の村落があるとする。
漁師教化の伝説
- 西方の河沿いの仏塔は、釈迦が十八の頭を持つ大魚を漁師たちが捕えようとしていた際、神通力で現れてこれを止め、大魚が前世に高慢な婆羅門として仏教を誹謗した報いでその姿になったことを語らせ、悔悟させて天に生まれ変わらせたという逸話の地とする。
- 漁師たちもこれを見て網を破り舟を焼いて仏道に帰依し、悟りを得たとする。
- 東北の無憂王建立の仏塔は釈迦が六か月間説法した場所、その北の小塔は僧の戒律を定めた場所、さらに西には仏の髪・爪を納めた塔があり、参拝者が絶えないとする。