大宋中興通俗演義第五十五回 小商橋にて楊再興、射死する (小商橋射死再興)
岳雲、蓋天大王を討つ
- 岳飛の大軍が汴京に迫ると兀朮は龍虎大王・蓋天大王らと決戦を決意。岳飛は岳雲・張憲・孟邦杰に背嵬騎兵を率いて先陣を命じ、勝てねば斬ると厳命した。
- 平川での激突で岳雲は蓋天大王と一騎打ちとなり、力戦の末に追撃して銅錘で討ち取った。張憲・孟邦杰も韓常・孔彥舟を破り、金軍は大敗した。
拐子馬を打ち破る
- 兀朮は娘婿の夏金吾に拐子馬(連結騎馬隊)を出させて反撃したが、岳飛は徐慶・楊欽・趙雲に麻紮刀を持たせ、馬の脚を狙わせる戦法で拐子馬を無力化。夏金吾も討ち取られ、兀朮は大敗して敗走した。
- 兀朮は蓋天大王・夏金吾ら六名の将を失う大損害を受け、龍虎大王と再戦を誓い、撒離喝や李成らを召集して臨潁に大軍を集結させた。
楊再興、小商橋で戦死
- 岳飛は小商橋の防衛を楊再興に託した。楊再興は少数の兵で金の撒八・張朵を撃破するも、深追いして番将蓋五十の伏兵に前後を挟まれ、橋に阻まれて退路を失い、無数の矢を受けて壮絶な戦死を遂げた。
- 駆けつけた岳雲が金将撒八を討ち取り、楊再興の遺骸から矢じり二升が収集されるほどの奮戦ぶりであったと伝えられ、岳飛は深く哀悼した。
潁昌の危機と岳雲の救援
- 兀朮は再び潁昌の王貴を攻撃、王貴は包囲され苦戦するが、岳雲が駆けつけて金軍を撃退。兀朮は敗走して汴京に逃げ込んだ。
朱仙鎮への進軍と兀朮の逡巡
- 岳飛は太行の義勇軍と連携して金軍の退路を断ちつつ、朱仙鎮まで進軍し汴京に迫った。兀朮は撤退を決めかけたが、一人の書生が「権臣(秦檜)が朝廷内にいる限り岳飛は成功できぬ」と進言し、兀朮は思いとどまって兵を留めた。
- 兀朮は密書を蝋丸に隠し、密使を臨安の秦檜のもとへ送り、岳飛父子の排除を働きかけるよう指示した。